帯状疱疹(たいじょうほうしん)は、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)によって引き起こされる感染症です。このウイルスは、子どもの頃に水ぼうそう(水痘)として感染した後、体内の神経節に潜伏し続け、免疫力が低下したときに再活性化して発症します。80歳までに3人に1人が発症すると言われています。
違和感や痛み(ピリピリ、ズキズキ)を自覚し、2〜4日以内に赤い発疹や水疱が出現します。発疹は片側に帯状に現れることがほとんどです。背中から上半身が多いですが顔や頭に現れることもあります。
発症時の皮疹や痛みが大きい場合や治療が遅れた場合は、帯状疱疹後神経痛(PHN)として3ヶ月以上痛みが続くこともあります(帯状疱疹になった人の約2割)。
ストレスや疲労、加齢(50歳以上)、免疫力低下(糖尿病、抗がん剤、HIVなど)、ステロイドの使用などが主な原因です。
まずは抗ウイルス薬、鎮痛剤を内服します。帯状疱疹になった方の80%くらいは内服薬のみで2〜3週間で軽快します。
帯状疱疹を発症してから時間が経過(3ヶ月〜)してしまうと神経ブロック注射による鎮痛効果作用も低下してくるため内服薬で痛みのコントロールができない場合は早めに神経ブロック注射(硬膜外ブロック、神経根ブロック、高周波パルス療法)を受けること推奨します。